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2008-07-02
『インド旅行記 〜黒のタージ。皇帝の愛と叶わなかった野望〜』day12/30(2)
デリーからアーグラーへの遷都に伴い、
1573年に皇帝アクバルによって築かれたアーグラー城

その後ジャハーンギール、シャー・ジャハーンまでの
3代の居城となったムガル帝国の権力の象徴です。




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赤砂岩でできた重厚な城壁で囲まれた「赤い城」。



多くの観光客で賑わうこのお城。


野生のリスや猿などが立ち木や芝生をチョロチョロ動き回り、
観光客を喜ばせる。
なんとものどか。

3つの宮殿と2つのモスク、整備された庭園など
当時の栄華を伝えるこの世界遺産の城も、
彼らにとってはただの遊び場のよう。




アーグラー城での見所は
その歴史的に価値のある建築様式のみならず、
そこからの眺めだろう。




IMG_0015_NEW.jpg
右手に見えるのが幽閉された囚われの塔。



皇帝シャー・ジャハーンは晩年、
王位の座を狙った三男によって城内の
ムスマン・ブルジュ(囚われの塔)
幽閉されてしまいました。



皇帝は死ぬまでの8年間、
そこから出ることを許されなかったのです。



幽閉された元皇帝シャー・ジャハーンが
時々望楼に登ることが許されたとき眺めていたのが、
ヤムナー側の水面に浮かぶように見えるタージ・マハル。


愛する女性のために、自らが建てた白亜の妃の霊廟でした。



IMG_0014_NEW.jpg
同じ場所からタージ・マハルを眺めてみた。




ロマンチストであり建造狂であったシャー・ジャハーンには
もうひとつの驚きべき野望があった。


ヤムナー河を挟んでタージ・マハルの対岸に、
自らの墓を黒大理石で造り、両者を橋で結ぶという
『黒のタージ・マハル計画』



しかしタージを完成させた2年後、
その大計画に着手する前に皇帝は病に倒れ、
王位を狙う自らの息子に囚われることになる。




それを建てるはずだった対岸は今でも荒れ地のままだが、
もし、それが建てられていたら
ここからの眺めはさらに圧巻だっただろう。



タージを眺めながら時折、
涙を流していたというシャー・ジャハーン。

栄華を誇った皇帝は、亡き妃への想いだけを慰めにしながら
息を引きとったのです。





IMG_NEW.jpg



皇帝とその皇帝に狂わんばかりに愛された女は、
現在タージ・マハルの中央、八角形の部屋に安置されている。
(模擬棺、本物は地下室に安置。)

寂しげに並べられた、大きな皇帝の棺とひと回り小さい妃の棺。


それだけがタージ・マハルの完全なシンメトリー
を壊しているという歴史の皮肉。



『ムガル帝国で最もファッショナブルだった男』
と言われたシャー・ジャハーン。


当時の王としては珍しく、ハーレムも造らず複数の妻も持たず、

政治を半ば放棄して愛する妻の墓の建築に
ただひたすら没頭したこの男・・・。





このあたりの事は、
妹尾河童さんの名著『河童が覗いたインド』にも
詳しく紹介されていてお薦めです。



51KX5F7DC6L.jpg
Amazon.co.jp『河童が覗いたインド』
''「私のために世界一美しい墓を作って下さい」と言った女も女なら、
「よしよし」とほんとにつくった男も男である・・・''




幻となった『黒のタージ・マハル』
手書きの緻密なイラストで再現されていて、
その雄大な姿に想像を馳せることができます。








とても小さい町なので、
駆け足で通り過ぎる観光客が多い中
すこしゆっくりしたくてアーグラーに3泊しました。


デリーでお世話になった、
シゲタトラベルのラジェンタさんから、
紹介された宿マヤホテル(Maya Hotel)。

地球の歩き方にも紹介されて評判のいいこの宿。


確かにを除けば、
清潔な部屋、静かな環境、ホットシャワーでテレビ付きと
設備には文句なし。



でも何人かのスタッフには少しうんざりした。


''日本に彼女がいるんだぁ’’というTakaと名乗る若いスタッフ。
気軽に話しかけてくれて愛想はいいんだが、
話すこと全部下ネタ。

いいかげんうんざりした。

あげく最後の日の夜に屋上に呼び出され、
『よくしてやったから内緒でチップくれよ』と。

『なんでやねん。』





もうひとり、
夕方くらいまでの受付係のおじさん。


会うたびに、
『うちのレストランで飯食ったか?』
『いや、まだ・・・』


観光終えて外で水を買って帰ると手招きで呼び出され、
『うちでも水売ってるのになんでよそで買うんだ?』

自由にさせてよ。


この攻撃は顔を会わすたびにあって、

その度に『どこで食べて来た?』、『どこで買った?』
『なんでうちで食べない?』『なんでうちで買わない?』と説教。

『外で食べたかったからだよ!』




あげくに、
こちらからお願いしていたチェックアウト時の
夜移動のタクシーの手配。

それこそ顔を会わすたびにお願いしてたのに、
手配されておらず。




最終日に食べたこの宿のレストランは、
とっても美味しかったし、雰囲気も良かった。
好感の持てる勤勉なスタッフや大満足の部屋。


いいとこいっぱいあったのに、
このふたりのお陰であんまりいい印象のないマヤホテル。
ちょっと残念・・・。



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2008-06-24
『インド旅行記 〜その正確無比なシンメトリー〜』day12/30(1)
備え付けの電気式蚊取り線香がまったく効いてないのか、
はたまた蚊が強いのか、


旅人を馬鹿にするように耳元でぶんぶん飛び回る。


インドの宿で蚊と格闘。
うぅ、寝たいんだ。

ゆっくり寝て旅の疲れをとりたいのに。



朝方、まだ陽も登らないうちにあきらめて、
勢いで体を持ち上げ早起きしてみることにする。





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タージ・マハルは朝6時から開門してるようなので、
顔を洗い出かける準備をし、
ゆっくり歩いて向かう。


まだ静かなアーグラーの町。

早起きな人たちの朝の営みを見ながら、
タージ・マハルのあるだろう方に歩くと
やがて、朝早い観光客と
それを見張る門番がいるゲートを発見。


西門で厳重なセキュリティーチェックを受けて、
外国人入場料750ルピー(250ルピー+ADA500ルピー)を払う。

この値段もインドの物価からするとべらぼうに高いけど、
入場料が遺跡の保護に役立つというのならば決して高くはないか。



ADAはインド老古学局に対して払う、
同日のみ有効の共通チケットなので、
同じ日にアーグラー城へ行くと、
250ルピーの入場料だけですむのでお得。



また近況では「ルピー高ドル安」が進み、
レート的にわずかに割安だった入場料の米ドル払いが、
原則的に出来なくなりました。




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正門をくぐり、
真正面からタージ・マハルとご対面。





タージ・マハル(Taj Mahal)(map)



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誰が撮っても絵はがきみたいに撮れるタージ・マハル



タージ・マハルはマハル(宮殿)ではなく墓である。

ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンの
妃であるムムターズ・マハルの為に造ったお墓です。



ムムターズ・マハルを熱愛していた皇帝は、
その妃の死を悲しみ、その愛の表現として
当時繁栄を極めたムガル帝国の国力と財力を傾け、

『世界一美しい墓』を造りあげた。



その後実際、国が傾いた。
当時の人のことを思うと笑える話じゃないが。



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敷地内はびっくりするほど整備されている。

外のインドの町歩きに慣れてると、
逆にここのほうが現実味がなく不思議。


また、建物の近くに来ると、
写真ではわからないその大きさに圧倒される。





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まだ早朝なので、
大理石をぺたぺたと裸足で歩いてると
ひんやりして気持ちがいい。


陽が昇りきるとここも熱を持って、
裸足では暑くなるだろう。






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裏手のヤムナー河を見ながら黄昏れてると、
観光で訪れて来たインド人家族が記念写真を撮っていた。


シャッター係をしてるお父さんに、
『撮りましょうか?』
と声をかけてあげるととても喜んでくれて、



『うちの娘と一緒に写真に写ってくれ。』
と赤ちゃんを抱かせられてパシャ、パシャ。

『今度は長女と一緒だ。どこからきたんだ?中国?』
パシャ、パシャ。

『日本人とは初めて話すぞ。』
パシャ、パシャ。



と、インド人男性然の強面のお父さん、
明らかにテンションあがって興奮してる。



インド人もテンションあがるタージ・マハル!
その正確無比なシンメトリー。



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このあと、ムガル帝国の権力の象徴、
アーグラー城へ。








タージマハルを十分堪能したら、
お土産ですよね。


世界の遺跡・建築物のミニチュア模型マニアなので、
タージマハルに行ったらミニチュア模型を
お土産に買って帰ろうと思ってたのは旅に出る前から。



そんな同じような趣味の方へ。

店の名前は忘れたけど、
東門出たとこ右手角地にあるお土産屋さん
はお薦めです。


このお土産屋さんというよりも、
ここで接客してくれた若いお兄さんはとても好感が持てました。


『インドではその日のファーストカスタマーには、
 手厚くサービスするんだよ!』



お兄さんのそんな言葉につられて入ったお土産屋には、
タージ・マハルと同じ大理石で出来たという
(ほんと?ちがうよね?)
ミニチュア・タージや、ピルケースなど。


正直、これらの値段の相場も知らなかったので、
値引きしてくれた値でも現地の価値では高いのかもわからない。


でも、このお兄さんとの交渉はなにか
さわやかで気持ちよかったっていうか、

熱演しながら商品の魅力をアピールし、
結局値段もこちらの言い値に。



『おまけだよ。』
とタージのミニ・スノードームをつけてくれたうえに、
(これめちゃ気に入った!)

『インドを楽しんでってね。』
のことばもつけてくれ、とてもいい時間が過ごせました。




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ミニチュア・タージ180Rs。






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おまけにくれたミニ・スノードーム・タージ。
鍵につけて持ち歩いてるお気に入り。







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タージの絵入りピルケース。値段は忘れた。



彼のおかげで一日気分が良かった。



自分もこれくらいかなって納得して
だしたお金以上にいい気分にさせてくれた。

そして買う方も始めからケンカ腰じゃ
絶対いい買い物は出来ない。



ものの価値ってよくわからないけど、
インドにきてたまに考える時があった。

旅の思い出、プライスレス。


彼は今日もアーグラーの町で、観光客の相手をしてるのかな。





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2008-06-22
『インド旅行記 〜その美なるもの、タージ・マハル〜』day11/30(2)
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インド最速を誇るシャタブティ・エキスプレスは、
2時間ほどでインドの首都デリーから一路、
『タージ・マハル』のある町、
古都アグラーへ。


デリーでお世話になった、
シゲタトラベルのラジェンタさんから、
知り合いがいるからと紹介された宿、
マヤホテル(Maya Hotel)まで、タクシーで向かう。


1泊300Rsの部屋はA/Cなしだがテレビ付きで快適。
チェックインして荷物を置いたら早速、
ルーフトップからタージ・マハルを眺めてみるため
宿の屋上にかけ上る。




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Maya Hotelの屋上からの眺め。


うう、木が少しジャマだけど遠くにタージとご対面。


この辺りのお店やホテルの多くは、

『ルーフトップからのタージ・マハルの眺望アグラーNo.1!』を

謳い文句にしているので、色々な場所を見比べるのも面白い。
お願いすると気持ちよく屋上に上がらせてもらえます。





個人的にベストビューは、
ホテル『シャンティ・ロッジ』屋上からの眺め。



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『シャンティ・ロッジ』屋上からの眺め。


少しだけ早起きして、
ルーフトップでタージ・マハルを眺めながらの
朝食とチャイはとても贅沢で気持ちがいい。











この日は朝早かったので少し昼寝をし
夕方にアグラーの町に出てみる。


本格的なタージ・マハル観光は明日にして、
タージ・マハルの背中側、
ヤムナー河越しのタージを観てみよう。



そうそう、プライスレスのこの素敵なCMでも、
舞台になってた。



Japanese Mastercard commercial - Indian Musical





リキシャで20分ほど。
その美なるものとは対照的なスラムを抜け、
橋を渡り対岸へ。




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タージ・マハルのお背中拝見。
でかい、きれい!



夕陽に染まる叶わなかった夢の遺産は
圧倒的な存在感とともに、

少し寂しげにもみえる。



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